ここでは、日本神話の「天孫降臨」にお話を託して進めてみましょう。
天照大神(あまてらすおおかみ)が瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を中つ国(なかつくに=地上)に下らせました。そのときに、ににぎのみことに授けたのが
● 八咫鏡(やたのかがみ)
● 草薙剣(くさなぎのつるぎ)
● 八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)
であり、これらを「三種の神器」と言い、やまとことば(和語)では「みくさのかむたから」と読みます。天から地上に降りるにあたって、ちゃんと必要なものを持たせてくれたのです。「中つ国では色々あるだろうけど、これでいい感じに治めてね~」いう意味にとれます。そこで、もう少し妄想力を働かせてみましょう。
私たちも中つ国に降りて来ました。この中つ国に降りるにあたって、三つの大切なものを授からなかったでしょうか?そう、私たちには
● カラダ
● 思考
● 感情
という三つの宝物が授けられています。この三つが、私たちが生きて行く上での基本の道具です。それらはとても役立ちます。そして、それぞれにきちんと用途もあります。それらは、道具であり、持ち物であり、つまり自分とは別の存在です。私たちはその持ち主であって、それらと同一ではありません。
カラダを自分だと勘違いし、思考を自分だと勘違いし、感情を自分だと勘違いし、カラダに振り回され、思考に振り回され、感情に振り回され、主従逆転してないでしょうか?私たちはカラダではないし、私たちは思考ではないし、私たち感情ではありません。 私たちはそれらを使う側、つまりそれらの主なのです。そして、主は自分が主だと自覚して初めて、主として振る舞えます。
(「意識の夜明け」第二章より)